詩と批評の発表

助成を受けた活動の成果

深淵会メンバーを含む15名の若手詩人を集めて『とある日　詩と歩むためのアンソロジー』という書籍を刊行し、4月上旬には刊行記念会も行った。業界の通例となっている新人賞を通さずに詩集を刊行しデビューした若手には一般書籍や商業誌などからのオファーがなかなかなく作品を発表する機会が与えられなかったが、本書籍の刊行を通して毎日新聞への書評掲載や業界最大手の商業誌である『現代詩手帖』による書籍の小特集などが組まれ、大いに注目が高まった。また、書籍を単なる作品集ではなく、作品と各参加者の「相互評」と著者からの応答を掲載する仕組みにしたことで新しい詩の本として注目され、全国15店ほどの書店で取り扱われている。詩の間口を広げる取り組みとして、われわれ若手にとってだけでなく、詩の業界にも貢献することができた。